ここまで読んでくださいまして、ありがとうございました。 これにて「天上の」、完結となります。
はじめの一話は単純に、幸村に一目惚れする三成が書きたくて、そこから書いていきました。 続くかも、と書いておいて実は展開とか一切練っておらず、さてどうしたもんかな、と考え考え書いていったりしたものです。おかげで言ってることが違ったり、話があっちいったりこっちいったりせわしなくなっております。
書いていてここまで長引くとは夢にも思っておらず、読んでくださった全ての方には、感謝を。 ホントに長いので、自分でもどのあたりでどのシーンを書いたか覚えていない始末です。 正直ここまで長引いたわりにこれだけ短期間で書き上げたのは三幸がはじめてです…。自分どんだけ三幸好きなの、という…。
あとあれですね、関が原の合戦を書いているくせに合戦ぽいシーンなかったりとかですね!迫力ないッ(つД`)
そして今回、ストーリー中にちょっとお遊び要素を入れてみました。 以下ピックアップ。
----------------------------------------- しかしそれは当然のことだった。盛大に弔われたはずの男だった。その男が、何故今生きてこの地を踏むのか。 まるで血の臭いをかぎつけて、蘇ったかのような恐ろしさがあった。 「知っとるか?海の向こうの国にゃあ、死んで蘇った悪魔が英雄になることもあるそうじゃ」 ワシのことかのう?と笑う。 その男の名は豊臣秀吉。 死んだはずの男だった。 ----------------------------------------- 「天上の 17」 このシーンで秀吉が語る「死んで蘇った悪魔が英雄になることもある」は、某エスコンよりちょっと拝借。秀吉外伝プレイ時に冗談でラーズグリーズだwとか思ったのでそれをそのままネタにしてみました。
Cum
historia mutat valde Razgriz revelat ipsum: Primum daemon scelestus est.
Cum
potentia sua Daemon fundet mortem in terram: Deinde moritur.
Cum
somnus finit, Razgriz surget iterum: Magnus heros est.
「歴史が大きく変わるとき、ラーズグリーズはその姿を現す。 はじめには、漆黒の悪魔として。
悪魔は、その力をもって大地に死を降り注ぎ、やがて死ぬ。 しばしの眠りのあと、 ラーズグリーズは再び現れる。 英雄として現れる」
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あともう一つ。本当は幸村の戦いぶりを見た雑兵が「鬼か?」とか噂するシーンを入れたかったです。 そのとき、誰かが「ああいうのは鬼じゃない。鬼神って言うんだ」とか言わせたかった。 入れられなかったので時々幸村に対して「鬼神」って使ってみました。しょぼん。これもエスコンから。
ちなみにラーズグリーズはヴァルキリーの別名ですよ('▽')
などと、長いのでつい遊び要素を入れたりしておりました。 ストーリー中にでっかいミスをしていたり、書きながら幸村が三成のことを好きになる要因がわからぬァァァとなったりと大変でした。ちょっと幸村の周りいい男多すぎでしょう…! あと、戦国ものなのに、戦国らしからぬ展開も多いです。今回結局、どうしても死ななければ決着しない人たちのみはそうしたものの、決定的な描写は避けたつもりだったのですが、もしも東軍が大好きな方で、気分が悪くなられた方がいたら申し訳ないです。 私個人が、どうにも死にネタがきつくて書けない(読む分は平気)ので、出来るだけ皆が幸せになるように、結果西軍メンバーの誰も死んでいないような話となりました。幸村はあの「真田、日の本一の兵なり」があってこその人だと思うので、死にネタは避けて通れないところではありますし、いつか書く気ではいるのですけれども。
そんなわけで、他にもいろいろあるのですが、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました! 三幸大好きです!また何か書き始めたらよろしくお願いいたします。
2006.09.26 氷室えり |