I am the master of my fate:
I am the captain of my soul.

私が、我が運命の支配者、
私が、我が魂の指揮官なのだ。


ふと馬超は、立ち止まった。それは普段の彼ならば、あまりない事だった。
その時馬超は一人で、周囲には誰もおらず、それがわかっているから振り返ることもしなかった。
いつもなら一緒の馬岱は、この時は別件で出かけていた。
咽喉の奥からせり上がるような感覚があり、それをやり過ごす。
じっと瞼を閉じ、違和感に耐えた。さほど時間は経っていないように思ったが、それでもその双眸を開いた時、馬超の額にはうっすらと汗が滲んでいた。
それは今まで、馬超が感じたことのないものだった。にじり寄ってくるものを、馬超は敏感に嗅ぎ取っていた。
それが何を意味する事か。もう知っている。

「 終 焉 序 曲 の イ ン ビ ク タ ス 」
A5/P54/馬超×馬岱/500円

馬超が病を得てからの話。遠征に出ることが出来ないと諸葛亮に話し、そして今までひた隠しにしていた馬岱への感情について、どう決着をつけるか悩み始める。
伝えるべきか。それとも墓まで持っていくべきなのか。

死にネタです。死ぬ瞬間の描写はありませんが、馬超は常に死と向き合ってるような話です。
苦手な方はご注意ください。そこまで暗い話ではない…と思うのですがどうかな…。

表紙は藤井くずもさんに描いていただきました。いつもありがとうございます!